アクオン領の大迷宮008

チャレンジ教室で三班に別れて行う活動で
受け持っているロールプレイングゲーム班の
活動紹介も8回目。

活動の冒頭から怪物との戦闘という

続き物の定番のような展開でスタートです。

 七人の冒険者は、これから起こるであろう出来事に対する心の準備をした。
 オリマーが鍵を開ける。
 意を決したクリスタルが勢いよく扉を開け中に突撃、その後をクリスとランバが続く。グールの方も待ち構えていたのだろう、先頭切って走り込んできたクリスタルを迎え撃った。噛みつき攻撃こそ紙一重でかわしたクリスタルだったが、その攻撃に気を取られ過ぎたのか、鋭い爪をかわし損ねる。しかし、幸運というべきか神の加護なのか。フジブックの打ち鍛えた鋼の鎧が文字通り鉄壁の防御を果たすと、愛剣を一閃、グールの体に深々と刀傷を付ける。
 手ごたえを感じたクリスタルは加勢に入ったクリス、ランバと連携した一斉攻撃でグールを仕留めた。

 興奮を鎮めた冒険者は、グールが閉じこめられていた小部屋を調べ始めた。隠し扉があるのではないかと思ったのだ。
 しかし、迷宮の設計者も馬鹿ではなかったようで、危険な怪物を閉じ籠めていたこの小さな部屋には、彼らが入ってきた扉以外に出入口は作らなかったとみえる。
 消えかけたたいまつを取り替え、隠し扉まで戻った冒険者たちは、破れた地図に書き込まれた○にX印(地図中央「P」)の場所まで行く事にした。そこには深さ2m程の落し穴が仕掛けられていた。
 慎重に通路を歩く冒険者は、燃え尽きたたいまつを再び取り換え地図にあったもう一つの扉の前に行く事にした。
 鉄の扉は施錠されている。クリスが解錠を試みている間オリマーが辺りを調べるも手応えはなく、集中力の切れたクリスも鍵を開けられずランバと交代、程なく鍵はカチリと音を立てて開いた。
 中はかつての食料庫だったようだ。長い年月放置されていたそこは、強烈な異臭がこもっていて棚には見るだけで胸がむかつくような傷んだ食べ物の残骸があった。その中でガラス瓶に入った透明な液体(おそらく水)と魔法の薬らしいものが清浄な姿で残っていた。
 冒険者たちはそれら無事な飲み物を袋にしまい、冒険を続ける。
 扉を出て先へ続く道を行くとすぐに行き止まりになっていたが、隠し扉があると睨んだ冒険者たちは必死に壁を調べた。しかし、松明一本分もの時間調べ続けたが、どうしても隠し扉を見つけ出せなかったので、地図に書かれている残りの道を行く事にした。